信州大学理学部数理・自然情報科学科
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私のゼミでは代数学を学びます。 ゼミで行う内容は比較的幅広く、過去にも色々なことを行ってきました。 しかし、その内容はほとんどが私自身の研究に結び付いているものです。 例えば 2005 年度は自分の研究に代数的整数論が重要になってきたため、はじめて4年ゼミで代数的整数論をテーマに選びました。 また学生に強い希望があれば、自分の研究とは関係がなくても、指導が可能であればそれを採用することもあります。
私自身の研究テーマは「代数的組合せ論」、特に「アソシエーションスキームの表現論」です。 まだまだ未開拓の分野で、分からないことがたくさんあります。 アソシエーションスキームの表現を研究するには、まず環論や群の表現を学んで、その応用、または拡張として考えるのが良い、と私は思っています。 そのために4年や修士の1年では標準的なテキストを読むことが多いです。 いきなりアソシエーションスキームの表現を学ぼうとしても、良いテキストがないなどの問題があり、なかなかうまくいかないようです。
線形代数学、及び代数学の基本的な内容を理解しておいてください。 特に線形代数学は重要です。 計算ができるだけでなく、理論としてきちんと理解するよう努力してください。
修士1年では多くの場合、適当なテキストを決めて読みます。 修士2年では修士論文テーマを探しつつ、いくつかの論文などを読みます。 そして夏頃にはテーマを決め、それに向けての研究をはじめてもらいます。 修士論文では、うまくいかなくても良いので何か新しいことを考えてもらうようにしています。 本や論文などを読んでまとめる、いわゆる「総合報告」は原則として認めません。
修士論文のテーマは学生に希望がある場合にはなるべくそれに添うように決めます。 しかし博士課程進学を考えている場合には、多くの場合、私の専門に近い内容をやってもらうことになります。 そうでなかった場合には博士課程で十分な指導を行うことはできません。 それを承知の上で違うことをやりたいという場合には、本人の責任でやっても結構です。
現在の配属決定方法は、3年の12月か1月頃に説明会を行い、学生の希望をとることによって行っています。 年によって若干の違いがありますが、各ゼミには4名程度を上限として配属され、希望者が多いゼミは教員の決めた基準によって配属者を決定します。 (2010 年度以降入学の学生は、ゼミが必須ではなくなり、また所属コースと関係なくすべての教員のゼミを選択できるようになりました。)
花木ゼミでは希望者が定員を超えた場合、以下の基準で優先順位を付けます。 上位の基準で差がついたときには、下位の基準は考慮されません。
これでも決まらない場合には相談の上、決定します。 これは希望者が定員を越えた場合のもので、定員以下の場合には希望者は全員配属されることになるでしょう。 花木ゼミに配属されることを強く希望する学生は、上記の講義を良い成績で合格するよう努力しましょう。