本公演では、マルチンゲールの基本事項をまず復習し、 それの放物型方程式の$ L^p $最大正則性との関連を述べる。 本事項は、放物型方程式の$ L^p $最大正則性の関数解析的取扱いにおいて、 基本的であり、近年の放物型方程式の研究においては、よく用いられている。 ここまでは、よく知られた事項の復習であり、これによって、 マルチンゲール調和解析を研究する ひとつの動機を理解することができると考える。 その次に、最近、講演者が田中仁氏(東京大学) との共同研究で得た、マルチンゲール調和解析についての結果である、 マルチンゲールの枠組みでの正作用素および 一般化されたDoob最大作用素の重みつき評価について述べる。 最後に、今後の研究の課題について述べたい。