量子ウォークの漸近速度について
講演者:和田 和幸
(八戸高専)
1次元2状態量子ウォークの漸近速度について考察をする.
量子ウォークが短距離型である場合の漸近速度は,波動作用素を用いる事によって得られている(Suzuki'15 等).
一方で長距離型の場合は通常の意味での波動作用素が存在しない為に,漸近速度の導出は非自明な問題である.
今回は適当なユニタリ変換とそれを元にして定まる波動作用素を用いる事によって,
あるクラスの長距離型量子ウォークの漸近速度が得られる事を紹介する.
会場:工学部(長野キャンパス)図書館2階グループ学習室
Bogoliubov変換とそれを用いた$\phi^2$-モデルのスペクトル解析
講演者:浅原 啓輔
(北海道大学)
Bogoliubov変換はN.Bogoliubovによって導入された変換で, 生成消滅作用素を適切なものに取り換えることでハミルトニアンを解析できる形に変換するものである.
実際にある種の摂動が入ったハミルトニアンのスペクトル解析に有用である.本講演ではBogoliubov変換の一般論を復習し, ハミルトニアンを解析する際の手法を紹介する.
また応用例として, Bogoliubov変換を用いた$\phi^2$-モデルのスペクトル解析を紹介する.
会場:教育学部N201教室
2017年12月13日
10:00AM - 12:00AM
グラフ上のボーズ・アインシュタイン凝縮と非因子性,その応用について
講演者:神田 智弘
(九州大学)
グラフ上のボーズ・アインシュタイン凝縮(BEC)については,様々な結果が得られている.
今回は,まずMatsui(’06)やFidaleo(‘15)らのグラフ上のBECについての結果,
またWeyl CCR環上の準自由状態についての結果を紹介する.
次に,今回の主題であるグラフ上のBECと準自由状態の非因子性の関係について解説し,
その応用について述べる.
会場:工学部(長野キャンパス)図書館2階グループ学習室