2019年度の講演

2020年3月23日
14:00 - 15:15
Asboth-Obuse理論について
講演者:松澤泰道 (信州大学)
Asboth-Obuse理論で導入された量子ウォークにおける超対称性の構造を解説する.
会場:Online Meeting


2020年2月14日
13:30 -
Hypergroups and random walks on graphs
講演者:澤田友佑 (名古屋大学)
Wildbergerはグラフからその上のランダムウォークを用いて超群を得る方法を確立した. 超群とは群を確率論的に一般化した概念であり, *-環として記述される. しかし, 任意のグラフから超群が得られるわけではない. 本講演では超群が得られるグラフの条件を解説し, そのような条件下で, ランダムウォークの中の分布が超群の代数構造にどのように現れるかを解説する.
会場:工学部W5棟21教室


2019年12月16日
15:00 - 16:30
望月・金・小布施モデルの固有値
講演者:船川大樹 (北海学園大学)
量子ウォークはランダムウォークの量子版とされる数理モデルである.近年,開放系独自のトポロジカル相の研究が盛んに行われており,非ユニタリな量子ウォークの重要性が高まっている. 望月・金・小布施モデルは,光の流出入を制御できる量子ウォークであり,その時間発展作用素は非ユニタリなだけでなく非正規でもあるため,作用素解析が困難となる. 近年,このような量子ウォークに対するスペクトル写像定理が示され,今後の応用が期待されている.本講演では,非ユニタリな量子ウォークに対するスペクトル写像定理を用いて,少しだけ空間に依存する場合の望月・金・小布施モデルの固有値について述べる.
会場:工学部W2棟503室


2019年8月21日
13:30 - 15:00
一次元および多次元量子ウォークの定義について
講演者:酒匂宏樹 (新潟大学)
講演では量子ウォークに対して定義を与える試みからはじめたいと思います. 定義を与えることによってようやく『与えられた対象を量子ウォークで実現できるかどうか』というきわめて重要な問題に 答えを与える基盤ができるのではないでしょうか.定義を与えた後, 時間の許す範囲内で以下の話題を扱えればと思います.
(1) 量子ウォークのRegularity --- Uniformity, Smoothness, Analyticity(解析性), Finite Propagation
(2) 量子ウォーク間の同値関係Similarityの定義と収束定理との関係
(3) 一次元空間一様解析的量子ウォークの構造定理 (西郷甲矢人さんとの共同研究)
(4) 二つの一次元空間一様解析的量子ウォーク間に(空間一様とは限らない)Intertwinerが存在するかどうかの判定する方法
(5) 与えられた一次元空間一様解析的量子ウォークが(空間一様とは限らない)連続時間量子ウォークで実現できるかどうか判定する方法
会場:工学部W2棟503室