オリジナル版のインストール

初めにオリジナル版をインストールします。詳しくは添付の文書 (kpathsea/INSTALL) を見て頂くことにし、ここでは path の細かい変更などは一切行わないことにします。

インストールの方針としては

  1. 何でもかんでもインストールする
  2. 最小限の構成でインストールする
の二つが考えられます。前者の場合 texk-7.2 というディレクトリが作成されここに全てが展開されます。後者の場合は web2c-7.2 に TeX 本体、及び METAFONT 関係だけが置かれます。これらのディレクトリを $TEX で参照することにします:
$TEXK = texk-7.2 または web2c-7.2

(1) 何でもかんでもインストールする

必要なファイル

(1) TeX の本体、及び各種ユーティリティ (2) ライブラリ これらは各地のCTANから入手出来ます。

インストール

  1. ライブラリを /usr/local/share に展開します。
    % cd $WORK
    % tar zxvf texmflib.tar.gz -C /usr/local/share
    etexlib, omegalib, pdftexlib についても同様に展開します。

  2. TeXのソースファイルを作業ディレクトリに展開します。
    % tar zxvf texk.tar.gz
  3. TeX を展開したディレクトリに移り、コンパイル&インストールを行います。
    % cd texk-7.2
    % ./configure
    % make
    % make install
    必要ならば configure 実行時にオプションを指定します。

インストールされるものは TeX, Omega, METAFONT, eTeX, pdfTeX, dt2dv, dvidvi, dviljk, dvipsk, gsftopk, lacheck, makeindexk, odvipsk, oxdvik, ps2pkm, seetexk の一部(dvibook, dviconcat, dviselect, dvitodvi) です(多分)。恐らく dvidvi, dviljk などは必要ないでしょうから configure を実行する時に option を指定するか、或はこれらをディレクトリごと消去ないし名前を変更しておけば良いでしょう。

なおここでインストールされる xdvik と dvipsk はもちろん英語版です。これらは後で日本語対応版で上書きインストールします。

(2) 最小限の構成でインストールする

必要なファイル

(1) TeX の本体、及びユーティリティ または

(2) TeX のライブラリ

これらは各地のCTANから入手して下さい。

インストール

  1. ライブラリを /usr/local/share に展開します。
    % cd $WORK
    % tar zxvf texmflib.tar.gz -C /usr/local/share
  2. TeXのソースファイル及びユーティリティを作業ディレクトリに展開します。
    % tar zxvf web.tar.gz
    % tar zxvf web2c.tar.gz
    % tar zxvf dvik-misc.tar.gz
    (または texk.tar.gz を展開しても良い)
  3. dvik-misc-1.0 のディレクトリから gsftopk (または ps2pkm)、 及び必要と思われるものを web2c-7.2 へ移動させます。例えば
    % mv dvik-misc-1.0/gsftopk web2c-7.2
    % mv dvik-misc-1.0/lacheck web2c-7.2
    % mv dvik-misc-1.0/makeindexk web2c-7.2
    残った dvik-misc-1.0 以下は削除して構いません。

    もし texk.tar.gz を展開している場合にはこの段階では何も必要ありません。

  4. TeX を展開したディレクトリに移り、コンパイル&インストールを行います。
    % cd $TEXK
    % ./configure
    % make
    % make install
    ただし texk.tar.gz を展開している場合には最小限の構成にするために configure に沢山の option が必要です。以下に必要と思われるものを挙げます。
    --without-dtl --without-dvidvi --without-dviljk --without-musixflx --without-odvipsk --without-oxdvik --without-seetexk --without-tex4htk --without-mkocp-default --without-mkofm-default --without-omega --without-pdftex --with-etex=no
    xdvik と dvipsk は後で日本語対応版を入れるので --without-dvipsk --without-xdvikを追加しても良いと思います。
以上でオリジナル版の基本的なインストールはおしまいです。