電磁気学

もくじ

2003/09/29 改定

この授業の概要

この授業では数学の素養を持つ学生を対象に電磁気学を講義します。通常の電磁気学の授業ではベクトル解析を使ってなされますが、ここでは微分形式で統一して解説します。微分形式を使った計算を理解し慣れることさえ出来れば、後は式の物理的な意味を学ぶことで容易に電磁気学の概要を知ることが出来ると思います。

授業計画

おおよその予定は次の通りです。
  1. 双対空間とテンソル積
  2. 内積と双対作用素
  3. ベクトル場と微分形式
  4. 微分形式の積分
  5. 電荷分布と静電場
  6. 定常電流と静磁場
  7. 電磁誘導
  8. Maxwell 方程式
  9. 電磁波の発生と伝搬
  10. 特殊相対静理論
  11. Maxwell 方程式の相対論的形式
一番大変な部分は微分形式の積分のところまで、つまり数学を扱う部分で、数理・自然情報科学科の学生といえどもかなり苦労すると思われます。授業中に配布するレジュメやノートなどは、読むだけでは不十分で、レジュメの内容を自力で全部再現してみる努力が要求されます。これさえ実行すれば後半の電磁気を扱う部分が100%理解出来ることは保証します。

参考書

電磁気学の参考書:
  1. ベクトル場と電磁場 (有馬哲, 浅枝陽; 東京図書)
  2. 理論電磁気学 (砂川重信; 紀伊国屋書店)
  3. 電磁気学 (高橋秀俊; 岩波書店)
  4. 電磁気学 (砂川重信; 岩波書店)
  5. 電磁気学演習 (砂川重信; 岩波書店)
  6. 電磁気学I, II (太田浩一; 丸善)
  7. マクスウェル理論の基礎 (太田浩一; 東京大学出版会)
微分形式の参考書:
  1. 微分形式の理論 (フランダース; 岩波書店)
  2. Differential Forms and Connections (Darling; Cambridge)
  3. 多様体入門 (松島与三; 裳華房)
相対性理論の参考書:
  1. 相対論入門上, 下 (シュッツ; 丸善)
  2. 場の古典論 (ランダウ, リフシッツ; 東京図書)
  3. Gravitation (Misner, Thorne, Wheeler; Freeman)
講義は「ベクトル場と電磁場」(有馬,浅枝著, 絶版), 「理論電磁気学」(砂川著)を参考にしつつ数年前から準備して来ました。 しかし最近発見した本「電磁気学I,II」(太田著), 「マクスウェル理論の基礎」(太田著)が非常に面白いので、 これらを参考に授業計画の後半を考え直すかも知れません。

講義ノート, レジュメ

授業中に配布します。

注意: