箇条書き環境のナンバリングを通し番号にしたい時に使うとよいかもしれないもの.

概要

LaTeXのthebibliographyやenumerate環境で, 複数の環境をまたいで, 通し番号を使いたい時に使うと少しは便利かもしれないスタイルファイル. でも肝心なことは自動ではやってくれません.

何をすればよいか

必ずやること

ここにあるmycc.sty をダウンロードし, 使いたい文書のTeXソースと同じ所にでも置く.

\begin{document}の前(つまりプリアンブル)に\usepackage{mycc}を書いておく.

参考文献の環境を通し番号にしたい時

やるべきこと

通し番号にしたい\begin{thebibliography}{〜}の直後に次を書く:

\begin{myenumiv}

それと対になる\end{thebibliography}の直前に次を書く:

\end{myenumiv}

注意

bibtex使っている時は, bibファイルの内容を本文にコピーしたりして, thebibliography環境を使うようにしてから同様のことをやって下さい.

標準ではカウンタはenumivだと思いますので, myenumiv を使います. もしだめだったらmyenumi, myenumii, myenumiiiを試してみて下さい.

箇条書きの環境を通し番号にしたい時

通し番号にしたい\begin{enumerate}の直後に次を書く:

\begin{myenumi}

そのあとの\end{enumerate}の直前に次を書く:

\end{myenumi}

注意

enumerateが入れ子になっている場合は, 使うカウンタが変わってきますので, 一番外側ならmyenumi, 2番目ならmyenumii, 3番目ならmyenumiii, 4番目ならmyenumiv を試してみて下さい.

注意

上記の例では, myenumi, myenumii, myenumiii, myenumivで通し番号を共有します. 上記の例では, レベルごとに通し番号を変えたい場合は, myenumi*, myenumii*, myenumiii*, myenumiv* という環境を使って下さい.

やっていることは, 保存用のカウンタを用意しておき; \begin{myenumi} でenumiというカウンタに保存用のカウンタを代入; \end{myenumi} で保存用のカウンタにenumiに入っている値を代入. という単純なことです. スタイルファイルにするまでも無いかもしれませんが..

環境を飛ばしたり戻ったりしながら通し番号を振りたい時

ナンバリングをする環境の終わる直前, (つまり\end{enumerate}の直前) に, 次を書きます:

\enumito{ほげほげ}

その続きのナンバリングをする環境が始まった直後, (つまり\begin{enumerate}の直前) に, 次を書くと続きの番号から始まります:

\enumifrom{ほげほげ}

"ほげほげ" というのは, どこからどこへつながるのかを明示するために使うラベルです. 好きな文字列に変えて下さい.

thebibliography環境の場合は, \enumivto\enumivfrom を使って下さい.

enumerate環境が入れ子になっている場合は, \enumito \enumifrom; \enumiito \enumiifrom; \enumiiito \enumiiifrom; \enumivto \enumivfrom; を使って下さい.

この場合は, LaTeXのクロスリファレンスの機能を用いて実装していますので, 正しい通し番号になるまでに, 複数回のコンパイルが必要になると思います.

例えば次のような感じ:

\documentclass{amsart}
\usepackage{mycc}
\begin{document}

\section{A}
\begin{enumerate}
 \begin{myenumi}
  \item a-1
  \item b-1
 \end{myenumi}
\end{enumerate}

\begin{thebibliography}{99}
 \begin{myenumiv}
  \bibitem{b:x-1} x-1
  \bibitem{b:y-1} y-1
 \end{myenumiv}
\end{thebibliography}

\section{B}

\begin{enumerate}
 \begin{myenumi}
  \item a-2
  \item b-2
 \end{myenumi}
\end{enumerate}

\begin{thebibliography}{99}
 \begin{myenumiv}
  \bibitem{b:x-2} x-2
  \bibitem{b:y-2} y-2
 \end{myenumiv}
\end{thebibliography}


\section{C}

\begin{enumerate}
 \enumifrom{HOGE:C}
  \item a-c
  \item b-c
\end{enumerate}

\begin{thebibliography}{99}
 \enumivfrom{HOGE:A}
  \bibitem{b:x-2} x-b
  \bibitem{b:y-2} y-b
  \bibitem{b:y-2} x-b
 \enumivto{HOGE:B}
\end{thebibliography}

\begin{thebibliography}{99}
  \bibitem{b:x-2} x-a
  \bibitem{b:y-2} y-a
  \bibitem{b:y-2} y-a
 \enumivto{HOGE:A}
\end{thebibliography}

\end{document}

[../]