なんちゃってポスターを作るのに使うスタイルファイル.
このスタイルファイルは, 普段使っているクラスファイルと一緒に使うことで, 色を付けなんとなくカラフルにし, ポスターっぽくするためのスタイルファイルです. 主に色を付けるだけで, 組版は基本的に変更しません.
さしあたっての使い方は, ポスターの作り方の手順とともに こちらに文書を起こしました. が, 読めるものかどうかは知りません. 例はあります.
ここにある
simpleposter.sty
をダウンロードし, TeXのソースと同じ所にでも置いてusepackage.
color, graphicx, amsthm, amsmath, amssymb, multicol, url あたりのスタイルファイルも読み込んでおく必要があります. colorやgraphicxは使う環境に応じて適宜オプションを指定して下さい.
強調したい語hogehogeがあれば, \alert{hogehoge}
とやって強調します. 色がつきます.
abstract
環境は新しく定義されています.
abstract
環境は\maketitle
のあとに書きます.
\abstractname
を変更すれば,
Abstractと出る所を他の言葉に置き換えられます.
また, このabstract
環境は
オプション引数を一つとり,
\begin{abstract}[arXiv:000000]
のように書くとarXiv:000000という文字がアブストラクトの最後に表示されます.
abstract
環境の類似のものとして,
resume
環境もあります.
\NERP
というコマンドもさり気なく定義されいます..ボソッ.. いやなんでもありません.
amsthm
パッケージを\usepackage
しておくと
\theoremstyle
コマンドが使えるようになりますが,
\theoremstyle{upshapetheorem}
を指定すると,
Theoremなどの題字に色がつき,
ステートメントは(イタリックではない)普通のフォントで書かれ,
ステートメントの終わりに四角が表示される
というスタイルの定理環境が定義出来ます.
配色が気に食わないとか, 理由はどうあれ, まぁ色々変更したいこともあるでしょう. そんな時にどうやって変更することを想定しているか書いておきます. 書いておかないと自分が忘れそうなので..
配色の設定は大きく分けて2つの層からなります: 1つ目は, 使用目的ごとの色(論理的な色)を指定する層 (配色のテーマを決めるといってもいい層); 2つ目は, 実際に指定された色をどこに使うかを(論理的な色名を使って)指定する層 (デザインを実際に決めるといってもいい). 配色を定義するときは, このふたつを意識して変更すると良いと思います. もし, 全体の配色のバランスは良いんだけど, 青を基調とするのではなく, 赤を基調とした配色にしたいというのであれば, 1つ目の層を変更すれば良いです. もし, 青を基調とするのは良いんだけど, セクションの番号とタイトルは別の色にしたい, といったデザインを変更したいのであれば, 2つ目の層を変更すれば良いです.
論理的な色には次の9つがあります:
\nu@color@name@theme@Base@BK
\nu@color@name@theme@Base@MF
\nu@color@name@theme@Base@FW
と同じ)\nu@color@name@theme@Base@FW
\nu@color@name@theme@Main@BK
\nu@color@name@theme@Main@MF
\nu@color@name@theme@Main@FW
\nu@color@name@theme@Accent@BK
\nu@color@name@theme@Accent@MF
\nu@color@name@theme@Accent@BK
)\nu@color@name@theme@Accent@FW
これらをプリアンブルなどで
\renewcommand{\nu@color@name@theme@Accent@FW}{black}
などとやって変更をすると, 実際に使われる色が変更されます.
(なお, プリアンブルで定義するなら, @
を含むコマンドですので
\makeatletter
と
\makeatother
の間に,
この\renewcommand
を書く必要があると思います.)
また適宜,
\definecolor{kiiro}{cmyk}{.0, .15, 1, .0}
のようなコマンドを使って使う色名を定義することになりますが,
色名の定義の方法は, 他の資料に譲ります.
それぞれの色の想定される使い方は, 以下の通りです:
Baseとついている色は基本的には地の色です.
Base@BKは背景, Base@FWは普通の文字の色につかうことを想定しています.
Mainとついている色は, 文の構造を表す部分に使うことを想定してます.
例えば, タイトル, 各セクションの題目のような部分に使うことを想定しています.
Main@FWはタイトルの文字の部分といった主たる部分,
Main@BKは例えばタイトルに引くアンダーラインといった背景的な部分に使うことを想定しています.
Accentとついている色は, 文の構造を表す部分に使うことを想定してます.
例えば \alert{hogehoge}
の様なコマンドでhogehogeを強調するとき
使われることを想定しています.
Main@FWは強調している文の文字の色として使い,
Main@BKは例えばあるブロックを強調する際に背景の様な部分の色として使用する
というようなことを想定しています.
MFとついている色は, FWとBKの中間的な目的を想定しています.
FWとBKは同系色の濃い色と薄い色を指定することにし, Main に使いたい色を指定し, Accenetにはその補色を指定するようにすると, そこそこのものになるのではないかと期待されます. MFは無理に別の色を指定せず, FWもしくはBKと一緒にしておくのもひとつの手です.
\nu@color@title
などといったコマンド
が定義されています.
これらが実際にどの部分にどの色を使うかをきめています.
これらを
\renewcommand{\nu@color@title}{\nu@color@theme@Main@FW}
といった形で変更することによりデザインを変更することができます.
(変更する時には, \color{red}
の様なコマンドで直接色を指定するのではなく, \nu@color@theme@Main@FW
の様なコマンドで論理的な色を指定するようにします.
論理的な色を設定した時のコマンドの名前からname
が抜けている
ことに気をつけて下さい.)
どの様な設定パラメータがあるかはスタイルファイルを眺めて下さい.
% define Design Theme
とある辺りでずらずらと指定しています.
20141407 -- paragraphの色の設定が無限ループになっているバグがあったので修正しました. またsubsectionについても色をつける様にしました.
[../]