グレブナー 若手集会 のお知らせ.
下記要領で表記研究集会を行いますので御案内申し上げます.
- Date:
- 2016年2月16日 (火曜日)
--2016年2月18日 (木曜日)
- Venue:
- 東海大学 湘南キャンパス
- 18 号館 理学部 8 階 831 室
- [アクセスマップなど]
プログラム (tentative)
2/16(火)
- 14:00-15:00
- 沼田泰英 (信州大)
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On functors between categories with colored morphisms
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射に色がついており,
その色によって射の分解がある程度コントロールされているような小圏と
その色分けとコンパチブルな関手について考える.
本講演ではとくに亜群のときについて考える.
与えられた亜群に対し,
そのような関手を必ず分解するような関手を与える.
さらにその応用として, schemoidと呼ばれる小圏について考察する.
- 15:30-16:30
- 小山 民雄 (東京大)
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Tukey の基準化範囲統計量の分布関数が満たす微分方程式系について
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Tukey の基準化範囲統計量は、統計学の多重比較検定に現れる量で、
その分布関数は、多変量正規分布に従う確率ベクトルがある多面体内に落ちる
確率によって表される。講演では、ある特別な場合について、
この分布関数が満たす微分方程式系を導出する。
- 17:00-18:00
- 渋田 敬史 (九州大)
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整数計画問題の周期性と先頭項イデアルのCohen-Macaulay性
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2/17(水)
- 10:00-11:00
- 夫 紀恵 (国立情報学研究所)
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周期グラフの対称的描画可能性について.
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単純無限グラフGの,自己同型群をAとする.Aが部分群として,軌道の個数が有限であるような,Gに
自由に作用するランクnの自由アーベル群を持つとき,Gをn次元周期グラフという.本講演では,二次元
周期グラフが,並進対称性を持ちかつ,回転対称性/鏡映対称性を持つような描画を持つための必要
条件を示す.また,与えられた周期グラフがその必要条件を充足するかどうかを判定する,グレブナー基底
計算を用いたアルゴリズムも示す.
- 11:30-12:30
- 早水 桃子 (総合研究大学院大学 統計数理研究所)
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Universal tree-based network について
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FrancisとSteelにより最近導入されたtree-based networkは,ベースとなる系統樹に点素なアーク集合を加えてできるグラフの総称である.Tree-based networkは系統樹よりも高い表現力を持つが,このクラスに属するネットワークがどのような良い性質を持つか(あるいは持たないか)については,まだ多くのことが明らかにされていない.本講演では,tree-based networkはベースとなる系統樹の候補を絞るとは限らないということを示す.
- (Lunch)
- 14:00-15:00
- 清 智也 (東京大学大学院)
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正定値対称行列の対角スケーリングとその応用
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任意の正定値対称行列は、適当な正値対角行列を両側から掛けることにより
行和を1にできることが知られている (Marshall and Olkin, 1968)。
本講演ではこの事実の確認と、統計学への応用例を示す。
- (Tea break without tea)
- 15:30-16:30
- 那須 弘和 (東海大)
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K3曲面上の曲線の変形障害について
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マンフォードは3次元射影空間内の非特異3次曲面上の曲線が変形障害を
持つ例を初めて発見し、これをヒルベルトスキームのpathology(病理)と呼んだ。
今回の講演では、非特異4次曲面、より一般にK3曲面上の曲線が障害を受けるための
十分条件を与える。(主に研究の動機を中心にお話しします。)
- 17:00-18:00
- 後藤良彰 (神戸大)
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(k,n)型超幾何関数の隣接関係式とその応用
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青本-Gelfand の (k,n)型超幾何関数の隣接関係式を
twisted cohomology と交点形式を用いて明示的に表示
する方法を紹介する.
また, 計算代数統計への応用として, 周辺和固定の
2元分割表の正規化定数の数値計算に関する話題にも触れたい.
2/18(木)
- 10:00-11:00
- 橘 義仁(神戸大)
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差分ホロノミック勾配法のモジュラーメソッドによる計算の高速化
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2元分割表の正規化定数及びその微分の数値計算は差分ホロノミック勾配法で実行で
きるが, 有理数を用いて厳密計算を行おうとすると桁数の増加により計算時間が膨大
になる.
その解決のためにモジュラーメソッドと呼ばれる手法の適用を試み, 得られた結果に
ついて紹介する.
- 11:30-12:30
- 渋川元樹 (大阪大)
- Binomial transform identities
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ある種の球Fourier変換の絶対版にあたる二項変換についての種々の恒
等式の系統的な導出について述べる. またそれらのq-類似, 多変数化に関しても
触れたい.
- (Lunch)
- 14:00-
- 松田 一徳 (大阪大)
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直方体の格子点集合に付随するトーリックイデアル
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長方形の格子点集合とその部分集合に付随するトーリックイデアルに関して、
原-竹村-吉田および大杉-日比により、2次生成であることと2次のグレブナー基底を
持つことの同値性が知られている。
本講演では、直方体の格子点集合に関して、長方形の場合と同様の結果が成り立つか
どうかを
考察する。
本講演の内容は、日比孝之氏および林真規氏(大阪大学)との共同研究に基づく。
注意
各講演のアブストラクトはこちら.
プログラムは当日急遽変更する場合があります.
教室は黒板のみの部屋となっています.
プロジェクタ, OHP, 書画カメラなどは使えないことに注意してください.