確率・
統計・
行列ワークショップ
松本
2022
Probability,
Statistics,
Matrix,
in Matsumoto, 2022.
JSPS科研費 [1], [2], [3]の研究の一環として,
2022年10月31日(月)
に
長野県松本市
にて,
小さな研究集会を行いますのでご案内致します.
- [1] JP18H04092 基盤研究(A) 計算代数統計の方法の性能向上と実用化の推進
(研究代表者 竹村彰通)
- [2] JP21H03403 基盤研究(B) 確率場データ解析のための積分・位相幾何的手法と期待オイラー標数法の新展開
(研究代表者 栗木哲)
- [3] JP18K03206 基盤研究(C) パスの数え上げを軸とした表現論的組合せ論の研究 (研究代表者 沼田泰英)
Venue
会場は, JA松本ハイランド 松本市会館 301会議室[4]です.
松本駅から徒歩5分です.
また本研究集会はオンラインでの参加も可能です.
以下のZoomミーティングを用いる予定です.
Zoomにログインすることが必要ですので注意してください.
- URL: https://us02web.zoom.us/j/89812215309?pwd=azZZSndCMmVXRW1iZGVLKzVQVnBBdz09
- ミーティングID: 898 1221 5309
- パスコード: 123456
Schedule (Tentative)
2022年10月31日 (月)
- 9:30--10:30
-
矢澤明喜子 (九大IMI)
-
辺着色された多重グラフのrainbow spanning treesの数え上げとその応用について
-
本発表では, edge-colored connected multi graphsを考える.
互いの辺の色が異なるspanning treeをrainbow spanning treeとよぶ.
グラフのクラスを固定し, それらのグラフのdisjointなrainbow spanning treesの
個数について述べる.
応用としてRota's basis conjectureの特別な場合になっていることを見る.
本発表は前澤俊一氏(東京理科大学)との共同研究に基づく.
- 11:00--12:00
-
清智也 (東大)
-
2次元Wishartモデルのベイズ予測のための相関係数縮小事前分布
-
Wishartモデルのベイズ予測問題を統計的決定理論の枠組みで考える。損失関数はKullback-Leiblerダイバージェンスとする。この問題では三角群の作用に関する右不変事前分布に基づくベイズ予測がミニマックスとなることが知られている。また2次元Wishartモデルの場合、ミニマックスな直交不変事前密度が存在することも知られている。本報告では直交不変性の代わりにスケール不変性を考える。つまり事前密度として相関係数のみに依存するものを考え、2次元の場合にミニマックスな事前密度を構成する。
本研究は駒木文保氏(東京大学)との共同研究である。
-
Lunch
- 14:00--15:00
-
前野俊昭 (名城大)
-
有限体上の関数の多項式表示と投票ゲームへの応用
-
有限体上のアフィン空間で定義された関数は多項式により
表示される。特に2元体上の多項式関数は一つの投票方式を
表しているものと見なすことができる。そのようなモデルを
利用して、投票力の定量化や集団間での投票力の比較を試みる。
- 15:30--16:30
-
松田孟留 (東大/理研)
-
行列の縮小推定
-
Steinのパラドックスに始まる縮小推定の考え方はさまざまな統計手法の基礎になっている。本講演では、縮小推定の行列への一般化に関するこれまでの結果を紹介する。行列正規分布の平均パラメータについて、EfronとMorrisは低ランク行列の空間へ縮小するミニマックス推定量を与えた。この着想をもとに、特異値をゼロに縮小する優調和事前分布によるベイズ推定量・ベイズ予測分布や、経験ベイズ法による行列補完アルゴリズムが得られる。これらの手法は未知の行列が低ランクに近いときに特に有効である。また、行列空間上の関数に対する「行列優調和性」を導入することで、「行列二乗損失」という行列値の損失関数に基づいた縮小推定の理論が構築できる。さらに、James--Stein推定量を用いたノンパラメトリック推定に関する理論も行列に一般化でき、滑らかさに加えて二乗損失の選択に対しても適応的な推定量が得られる。
- 17:00--18:00
-
青木敏 (神戸大) [オンラインでの講演]
-
直積構造をもたない内側・外側配置
-
いずれも2水準の、6個の制御因子と3個の誤差因子に対する実験計画として、タグチメソ
ッドでは、制御因子を内側直交表に、誤差因子を外側直交表に割付けた、直積型の計画を用
いるのが標準的である。例えば、制御因子をL8に、誤差因子をL4に割付ければ、実験回数が
32回の直積型の計画が得られる。本研究では、実験回数を24回に減らす方法の例として、非
直積型の計画を提案する。与えられた性質をもつ一部実施計画の構成方法の計算代数的方法
には、指示関数の性質を利用するものがあり、一般的な枠組みで考えることが可能である
が、現実的には計算量の問題が生じる。本研究では、制御因子に関するL8への割付けを残す
ことにより、計算量を減らす工夫を行った。得られた計画は、標準的に用いられる直積型の
計画のもつ直交性を可能な限り失わないように定めたものである。
(野呂正行氏(立教大)との共同研究)
- 18:30--
-
Free discussion.
過去の集会
Announce
研究集会自体への参加申し込みなどは必要ありません
不明な点などは沼田泰英(信州大学理学部数学科,
nu at math.shinshu-u.ac.jp) まで.
世話人
竹村彰通 (滋賀大学・統計数理研究所),
栗木哲 (統計数理研究所),
沼田泰英 (信州大).