組合せ論とその周辺ワークショップ in 信州

本集会は, 組合せ論及び関連する話題(特殊関数や確率論など)に関心を持つ若手研究者・学生の情報交換・交流を目的としています.

日程

2019年7月29日, 30日 (2日間).

場所

信州大学松本キャンパス理学部A棟4階401室(数理自然情報合同研究室). 住所: 〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1.

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プログラム

2019年7月29日 (月)

10:00 -- 11:00
杉本 奨吾 (岡山理科大学大学院 D1)
vexillary置換に付随した二重グロタンディック多項式の明示的表示
Lascoux--Schützenberger はシューベルト多様体の構造層の$K$-理論の類を表すために二重グロタンディック多項式を差分商作用素を用い帰納的に定義した. vexillaryという特別な置換に付随したグロタンディック多項式には, 旗付き集合値半標準盤を用いた表示と,行列式を用いた表示の2通りがあることが知られている.この2つの表示が一致することを直接的に証明する.
11:30 -- 12:30
矢澤 明喜子 (信州大学大学院総合医理工学研究科 D1)
マトロイドに付随する環の強レフシェッツ性について
可換環の強レフシェッツ性とは, コンパクトケーラー多様体のコホモロジー環が持つ性質を一般化したものである. 強レフシェッツ性は組合せ論的視点から様々な研究がなされている. 本講演では, マトロイドに付随する環の強レフシェッツ性について考える. マトロイドから定義される基底母関数を組合せ論的に考えることで, マトロイドに付随する環の強レフシェッツ性を示す.
14:30 -- 15:30
吉野 聖人 (東北大学情報科学研究科 D1)
グラフの最小固有値と格子
スペクトラルグラフ理論では,グラフから得られる隣接行列の固有値からグラフの構造を明らかにする.Cameron氏らは格子を用い,最小固有値が$-2$以上のグラフを分類した.Hoffman氏,Woo氏ら,谷口氏ら,Koolen氏らはこれを発展させることで,グラフの分解や,グラフの複雑さを定義した.ここでは,グラフや格子の定義から始め,それらの結果を理解し,その簡単な応用や予想を紹介する.
16:00 -- 18:00
フリーディスカッション

2019年7月30日 (火)

10:00 -- 11:00
佐藤 僚亮 (名古屋大学多元数理科学科 D1)
The Riemann-Hilbert problem
Riemann-Hilbert問題と行列式点過程の関係について解説する.Riemann-Hilbert問題はもともと微分方程式に関する問題だが,現在多くの話題と関係することが知られている.普段こういった話題を研究している訳ではないので,概観をなぞるより個人的な興味(例えば行列式点過程)に従って基本的なことから解説する.ノート
11:30 -- 12:30
金井 佑真 (株式会社メルカリ プロダクトマネージャー)
情報検索に対する公理的アプローチ
情報検索におけるスコアリング関数にはベクトル検索モデル, 確率的検索モデル, 言語モデルなどに基づいたものがある. 本講演では, 情報検索と上記モデルに対する簡単な説明から始める. 次に, スコアリング関数に求められる性質を公理化し, 上記のモデルが公理に従うことを示す. 最後に公理的アプローチの応用例を紹介する.

謝辞

本集会は次の援助を受けて開催されました. この場を借りて御礼申し上げます.

世話人