C 言語入門

これは数学を学ぶ学生が C 言語を習得するために書かれた C 言語への入門的な解説である。 C 言語の文法をすべて解説するつもりはなく、また正確さに欠ける部分も多いと思うが、 その概要を理解するためには十分であるよう心掛けた。 このテキストを理解することは 何らかの数値計算や数学的なモデルのシミュレーションを行う際の助けとなるであろう。 ただしグラフィックスなどを扱うことは説明せず、 すべての入出力は文字データとして扱われている。

現在の計算機事情を考えると、 数学的な計算をするために C 言語が最適となる場合は多くはないと思う。 mathematica, maple, maxima など多くの優れたソフトウェアが存在し、 豊富な機能を与えてくれているからである。 しかし C 言語を十分に理解すれば、他の多くのプログラミング言語を理解する助けとなり、 またソフトウェア実行時の計算機内部の様子までイメージできるようになる。 これは他のソフトウェアを利用する場合にも役に立つであろう。


Akihide Hanaki (Shinshu University)