Dvipsk のインストール

最後に dvipsk をインストールしましょう。

必要なファイル

(1) dvipsk 本体 (2) 日本語化パッチ、および日本語 PostScript フォントの metric (3) vftool (1) はCTANで、(2) はpTeX のサイトから、また (3) については各地の ftp サイトから入手出来ます。 なお (2) の jpatch についてはここにも置いておきます

インストール

初めに dvipsk をインストールします。
  1. texk を展開した方は texk-7.2 の下に dvipsk が存在するはずです。 最小限の構成でインストールを行っている方はここでソースを展開します。
    % cd $WORK
    % tar zxvf dvipsk-5.78a.tar.gz
    % mv dvipsk-5.78a/dvipsk $WORK/$TEX
    % rm -rf dvipsk-5.78a
  2. パッチを当てます。
    % patch -s < dvipsk.patch -C $WORK/$TEX
  3. コンパイル&インストールします。
    % cd $WORK/dvipsk
    % ./configure
    % make
    % make install
    ここでも xdvik などのディレクトリは適当に名前を変えておくのが 良いでしょう。
次に virtual font を作成しましょう。
  1. まず afm ファイルを適当な場所に展開します。
    % mkdir /usr/local/share/texmf/fonts/afm/ptex
    % gtar zxvf japaneseAFM.tar.gz -C /usr/local/share/texmf/fonts/afm/ptex
    もちろん違う場所に展開しても全く問題ありません。

  2. vftool を展開します。
    % cd $WORK
    % tar zxvf vftool-1.2.tar.gz
    % cd vftool-1.2
  3. Makefile を編集します。注意する所は、 pTeX のフォントメトリックファイル (jfm) の場所を示す変数 JFM、 上で展開した afm ファイルの場所を示す変数 AFM、 それに作成する virtual font の情報を記述する変数 bkfonts、t1 〜 t4 です。今の場合、明朝とゴシック、縦書きと横書きの 合わせて四通りのフォントを作成するので、これらの変数は 例えば次のようにすれば良いでしょう。
    JFM = /usr/local/share/texmf/fonts/tfm/ptex
    AFM = /usr/local/share/texmf/fonts/afm/ptex
    bkfonts = ${t1} ${t2} ${t3} ${t4}
    t1=rml:Ryumin-Light-H:min:monokan
    t2=gbm:GothicBBB-Medium-H:goth:monokan
    t3=rmlv:Ryumin-Light-V:tmin:monokan-v
    t4=gbmv:GothicBBB-Medium-V:tgoth:monokan-v
    なお、変数 SUBTFM は今の所は関係ありません。

  4. フォントを作成します。
    % make a2bk
  5. 出来たフォントをしかるべき場所へ移します。例えば
    % mv -f jfm/*.tfm /usr/local/share/texmf/fonts/tfm/ptex
    % mv -f vf-a2bk/*.vf /usr/local/share/texmf/fonts/vf/ptex
  6. 最後に psfonts.map の最後に次のような pTeX 用のエントリがあることを確認しましょう。ない場合は加えておきます。
    %
    % ASCII pTeX
    %
    rml     Ryumin-Light-H
    rmlv    Ryumin-Light-V
    gbm     GothicBBB-Medium-H
    gbmv    GothicBBB-Medium-V
    
これで dvipsk のインストールはおしまいですが、 実際に使用する前に config.ps を作成して動作をカスタマイズ しましょう。特に default では dvipsk は直接印刷を実行しようとするので、フィルタとして使うには config.ps を作成しておくのが良いと思います。

なお、$TEXMF 以下に新しいファイルを加えたならば、 mktexlsr を実行して ls-R データベースを更新しておきます。