フォントの準備

話を具体的にするために、ここでは Ricoh 製の TrueType フォントである 「HG行書体」を p(La)TeX で使うことを考えます。

はじめにフォント名を決めます。必要なものは、「VFlib でのフォント 名」、「dvi 中でのフォント名」、「内蔵漢字 jfm 名」、「PostScript での フォント名」の四つです。ここでは仮に次のようにしましょう。

 
横書き縦書き
VFlib でのフォント名 gyosho
dvi 中でのフォント名 gyo tgyo
内蔵漢字 jfm 名 hgrgy hgrgyv
PostScript でのフォント名 Ricoh-HG-Gyosho-H Ricoh-HG-Gyosho-V

フォント名を決めたらインストール作業に入ります。

  1. まず TrueType フォントを適当なディレクトリにコピーし、 インデックスファイルを作成します。さらに vfontcap を編集し、 "gyosho" という名前でフォントを参照出来るようにします。 設定が終ったら ktest を使ってインストールが正常に出来ていることを 確認すると良いでしょう。

  2. TeX で使うための jfm ファイルを用意します。 このためには明朝体用の jfm ファイルをコピーするかリンクを張れば良いでしょう。 csh 系ならば例えば
    % foreach i (min*.tfm)
    foreach? cp $i `echo $i | sed -e 's/min/gyo/'`
    foreach? end
    でまとめてコピー出来ます。

    なおフォントによっては単なるコピーではなく、 VFlib 付属のスクリプトを使って適切な jfm を作成した方が良いかも知れません。

  3. vftool を使って必要なファイルを生成します。
    % make a2bk
    この際に必要となる afm ファイルとしては Ryumin-Light を使ってしまうことにすれば、 Makefile のエントリは次のようにすれば良いでしょう。
    JFM = jfm のインストールしてあるディレクトリ
    AFM = afm のインストールしてあるディレクトリ
    bkfonts = ${t1} ${t2}
    t1=hgrgy:Ryumin-Light-H:gyo:monokan
    t2=hgrgyv:Ryumin-Light-V:tgyo:monokan-v
  4. 生成されたファイルを適切なディレクトリにインストールします。

Xdvik と Dvipsk の設定
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