Sage days in Japan

Sage days 53.5

午前中は, 初心者向けチュートリアルセッションを行います. まだSageを使ったことがないという人や 少し使ってみたけどよくわからなかったという人をターゲットとして, 概説及びインストール演習を行います. 各自パソコンを持参してください. 午後は, 講演やデモがメインのセッションを行います.

信州大学 理学部 (松本キャンパス) にて行います. 会場は, 理学部 A棟 4階 401号室 です. なお, 土曜日は建物が施錠されています. 理学部A棟の入り口の自動ドアが開く予定ですので, そちらから会場までお越しください. [アクセスなど]

なお, 開催にあたって, 信州大学 学長裁量経費 「対称性および場の数理とその相互作用:信州数理科学研究センター特別重点研究」 からの援助を受けております (参考: 信州数理科学研究センター).

プログラム (Tentative)

10/5(土)

10:00-11:30, (10:30-11:30は世話人の補助によるインストール実習)
横山 俊一 (九州大学), 濱田 龍義 (福岡大学)
Dive into Sage: an Extreme Primer
初めて Sage に触れる方、 または余り慣れていないという方のためのチュートリアル(入門)を行う。 昨年度(2012年5月の Sage Days 39で) お話したような Sage の歴史や技術的な解説は今回一切省いて、 インストールの方法(特に Windows ユーザ向け)と、 ウェブブラウザを介した実演を徹底的に行う。 時間が許せば、現在急ピッチで開発が進められているクラウドサービス SageMathCloud の実演も行う。
  1. インストール大会
  2. 実演大会
  3. Sage を手軽に使うために: SageMathCloud 入門 (但しベータ版のため、ホストサーバやネットワークの状態によって 実演出来ない可能性があります。ご了承下さい。)
(Lunch)
13:00-14:00
内藤 貴仁 (信州大学)
SageとSteenrod代数
Steenrod代数とは,安定コホモロジー作用素からなる代数であり,代数トポロ ジーにおいて重要な研究対象である. 例えば,位相空間のZp係数コホモロジーは,単にZp加群として捉えるよりも, Zp係数のSteenrod代数上加群とみなす事で, 更に多くの位相空間のホモトピー型の情報を取り出す事が出来る. この講演では,Steenrod代数の紹介から始め, Sageを用いたSteenrod上における具体的な計算を紹介したい.
(14:20-15:20) 14:10-15:10
高安 敦 (東京大学)
LLL格子簡約を用いて法付き方程式を解く手法とその実装
近年、 インターネットの普及に伴い、 秘匿通信、電子署名、認証などを安全に行うための手段として、 暗号の重要性が増してきている。 暗号を実用的に運用するためには、 その安全性を適切に評価することが必要になる。 実用化されている代表的な暗号の一つとして、RSA暗号が有名だが、 その安全性を評価するために、 法付き方程式を効率的に解くことができるかという問題を考えることが多い。 1996年に、Coppersmithによって、 LLL格子簡約アルゴリズムを用いて法付き方程式を効率的に解く手法が提案された。 これまで、 Coppersmithの手法を用いて、 RSA暗号の安全性に関する多くの重要な結果が報告されている。 今回の発表では、 Coppersmithの手法を詳しく説明するとともに、 2001年にHowgrave-Grahamによって提案された 未知の法を持つ法付き方程式を解くアルゴリズムを紹介し、 そのSage上での実装方法について説明する。
(Coffee Break)
(15:40-16:40) 15:20-16:20
竹森 翔 (京都大学)
Sageにおけるdegree 2のジーゲル保型形式の計算について
ジーゲル保型形式とはある種の多変数の保型形式である. Sageでは,1変数の保型形式の計算はできるが, ジーゲル保型形式などの多変数の保型形式の計算は, Sageをインストールしたばかりの状態では(講演者の知る限り)できない. この講演では,講演者が最近書いた, degree 2, level 1のジーゲル保型形式の計算を行なうSageのプログラムの紹介をする. また,計算の実行例やどのように実装したかなども紹介する.
(17:00-17:50) 16:50-17:40
木村 巌 (富山大学)
Sage と TeX の連携 --- SageTeX の紹介
TeXで作成する文書の中にSageのプログラムを埋め込み、 数表やグラフなどをコンパイルの際に作成するなど、 SageとTeXを緊密に連携させられる環境がSageTeXである. そのために必要な環境構築から始め、応用例までを紹介する.
18:00-
Free discussion
(Banquet)

注意

各講演のアブストラクトはこちら.

各講演の資料はこちら.

一部のみの参加も歓迎致します. プログラムは今後変更する場合がありあます.

10月5日の夜に懇親会を行おうと考えております.

当日はUstreamでチュートリアルセッションなど 一部の講演を配信するかもしれません. しかしながら, 機材や担当者などの都合で不完全な配信となったり, ustreamの配信自体を中止するという可能性もあります. ご了承ください. また, 画質などについても期待しないで下さい. おそらくこちらから 閲覧できるのではないかと思います.


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