LaTeX Beamer の使い方
-- 修論、卒論の発表はパソコンで --
少し前には本学科 (信州大学理学部数理・自然情報科学科/数学科) の修士論文、卒業論文の
発表の多くは OHP を使って行われていました。
しかし OHP シートは値段も高く、経済的ではないため、最近では
- 紙に印刷したものを書画カメラを通してプロジェクタで投影する
- パソコン画面をプロジェクタで投影する
といった方法が主流になってきました。
今の学生は、自分のノートパソコンをもっていることも多く、
また経済的にも優れているため、
最近ではパソコン画面を使った方法が推奨されるようになってきています。
一般にこの方法では Microsoft PowerPoint が用いられることが多いようですが
- PowerPoint は個人のパソコンにはインストールされていないことが多い。
また価格も高い。
- 数式を入力するのが面倒である。
などの理由で本学科ではあまり利用されていません。
1 の理由だけならば、無料で利用できる
LibreOffice を
利用すれば問題ありませんが、2 は我々にとって致命的です。
できれば TeX (LaTeX) を利用したいのです。
LaTeX で利用できるプレゼンテーション用のドキュメントクラスには
- slides (jslides)
- prosper
- beamer
などがあります。ここでは自分で使ってみて、もっとも良いと思われた
beamer の使い方などについて解説します。
- TeXLive のインストール
- Beamer の基本的な使い方のサンプル
下に書いた Cloud LaTeX や ShareLaTeX もちょっと使うには便利です。
Cloud LaTeX, ShareLaTeX の利用
ブラウザ上で LaTeX ファイルを作成し PDF まで作成してくれるものです。
ファイルもクラウド上に保存されるので、LaTeX をインストールしなくてもブラウザさえあればどの PC でも同じように使えます。
- Cloud LaTeX :
日本で開発されており、日本語が使えます。
科研費マクロなどのテンプレートが用意されており便利です。
- ShareLaTeX :
普通の pLaTeX は使えません。
XeLaTeX で日本語も扱えますが、
日本語には対応していないと思ったほうが良いかもしれません。
無料での利用には制限がありますが複数のユーザーでファイルを共有できるため、
共著論文の作成などに便利です。
テンプレートが豊富で、それをダウンロードして使うだけでも利用価値があります。
いずれも、基本的な利用は無料で、メールアドレスの登録だけで利用できます。
容量、プロジェクト数などの制限もゆるく、通常の利用で困ることはないでしょう。
Akihide Hanaki (2016/12/17)