第7回信州関数解析シンポジウム

日時:2018年12月3日(月)~4日(火)

場所:理学部A棟4階数理・自然情報合同研究室

プログラム アブストラクト

過去のセミナーの記録

過去のセミナーの記録

研究集会の記録

2017年12月に第6回信州関数解析シンポジウムが開催されました。
プログラム アブストラクト
第5回までの研究集会の記録

セミナーの世話人

大野 博道(信州大学工学部)
佐々木 格(信州大学理学部)
鈴木 章斗(信州大学工学部)
松澤 泰道(信州大学教育学部)

リンク

信州数理科学研究センター

セミナー情報


2019年2月20日
17:10 - 18:10
1次元split-step量子ウォークのウィッテン指数
講演者:田中洋平 (フリンダース大学)
最近, 信州大学の A. Suzuki によって, 場の量子論の文脈で論じられる事の多い”超対称性”の構造が量子ウォークの理論にも現れる事が示された. Suzuki の理論では超対称性を持つ量子ウォークに対して, 元々は超対称性の自発的破れの有無を確かめる方法の一つとして導入されたウィッテン指数と呼ばれる指数を対応させることを可能にしている.
2018年7月に行われたRIMS共同研究「量子ウォークと場の量子論における超対称性の数理」の講演では, 中間報告として超対称性を持つ量子ウォークのプロトタイプ・モデルである 1 次元 2 状態 split-step量子ウォークを紹介したが, 残念ながらそのウィッテン指数の詳細な計算方法までは話が及ばなかった. 本講演では,実は1 次元split-step量子ウォークのウィッテン指数は初等的な差分方程式の知識だけで簡単に計算する事が可能である点を指摘し, その指数の具体的な公式を紹介する.
* 本研究は鈴木章斗氏との共同研究である.
会場:工学部W2棟503室


2019年2月20日
16:00 - 17:00
量子ウォークにおけるスペクトル写像定理のある拡張
講演者:浅原啓輔 (北海道大学)
量子ウォーク(以下QW)はランダムウォークの量子版と捉えることができ,Groverの量子探索アルゴリズムなど応用上も 重要なモデルである。特にその時間発展が U=SC (S,Cはユニタリかつ自己共役)で記述される場合には 樋口,瀬川,鈴木(2016)(以下HSS)によって与えられたスペクトル写像定理により,Uのスペクトル解析ができる。 この場合,特にUはユニタリであることに注意したい。 一方で実験系の要請により望月,Kim,小布施(2016) によって非ユニタリな時間発展で記述されるQWが提唱された。 このモデルの時間発展作用素のスペクトル解析にはHSSは応用できないため,HSSの拡張として応用可能なものを考えることは自然である。 本セミナーではU=SC(Sはユニタリかつ自己共役,Cはある自己共役作用素)という作用素に対するSMTについて, 点スペクトルに関する結果を紹介する。
会場:工学部W2棟503室


2019年2月18日
13:30 - 14:30
Hypergroups derived from random walks
講演者:澤田友佑 (名古屋大学)
超群とは群を確率論的に一般化した概念で、それは積に関して(群のような)ある性質を持った*-環である。 Wildbergerはあるグラフ上のランダムウォークから超群を得る方法を与えた。 任意のグラフから超群が出来るわけではなく、環としての結合律が問題となる。 本講演では、その超群の構成法、超群が得られる(有限とは限らない)グラフの十分条件、超群となるグラフの例をいくつか紹介する。
会場:工学部W2棟503室


2018年6月29日
10:00 - 11:30
Topological Levinson's theorem counts infinitely many bound states
講演者:井上秀樹 (名古屋大学)
Levinsonの定理は, 量子系の散乱に由来するある量がその系の束縛状態の数に等しいという主張です. 1949年にLevinsonがある具体的なモデルに対して証明して以降, Levinsonの定理は様々なモデルに対して調べられてきました. 一般的な証明の多くが複素解析などに基づく一方で, Kellendonk, Richardは全く異なるアプローチを提案しました. 彼らはC*環のK理論によるトポロジーの枠組みを導入することで, Levinsonの定理の正体がAtiyah-Singerの指数定理であることを明らかにしました. これにより, 束縛状態が有限個の場合、Levinsonの定理の証明はToeplitz環というC*環を具体的に構成する問題に帰着されます. それでは束縛状態が無限個ある場合はどうでしょうか. 本講演では, -2次のポテンシャルをもつ半直線上のSchrödinger 作用素をモデルとして, 束縛状態が無限個の場合のLevinsonの定理を考察します. このモデルに対して, (概)周期的擬微分作用素から生成されるC*環を考えることで, 無限個の場合でも意味のある等式が得られることを紹介します. 本講演は, S. Richard氏(名大)との共同研究に基づきます.
会場:理学部A棟4階数理・自然情報合同研究室


2018年3月1日
10:00 - 11:00
量子ウォークの漸近速度について
講演者:和田 和幸 (八戸高専)
1次元2状態量子ウォークの漸近速度について考察をする. 量子ウォークが短距離型である場合の漸近速度は,波動作用素を用いる事によって得られている(Suzuki'15 等). 一方で長距離型の場合は通常の意味での波動作用素が存在しない為に,漸近速度の導出は非自明な問題である. 今回は適当なユニタリ変換とそれを元にして定まる波動作用素を用いる事によって, あるクラスの長距離型量子ウォークの漸近速度が得られる事を紹介する.
会場:工学部(長野キャンパス)図書館2階グループ学習室


2018年2月21日
14:00 -
Bogoliubov変換とそれを用いた$\phi^2$-モデルのスペクトル解析
講演者:浅原 啓輔 (北海道大学)
Bogoliubov変換はN.Bogoliubovによって導入された変換で、生成消滅作用素を適切なものに取り換えることでハミルトニアンを解析できる形に変換するものである。 実際にある種の摂動が入ったハミルトニアンのスペクトル解析に有用である。本講演ではBogoliubov変換の一般論を復習し、ハミルトニアンを解析する際の手法を紹介する。 また応用例として、Bogoliubov変換を用いた$\phi^2$-モデルのスペクトル解析を紹介する。
会場:教育学部N201教室


2017年12月13日
10:00AM - 12:00AM
グラフ上のボーズ・アインシュタイン凝縮と非因子性,その応用について
講演者:神田 智弘 (九州大学)
グラフ上のボーズ・アインシュタイン凝縮(BEC)については,様々な結果が得られている. 今回は,まずMatsui(’06)やFidaleo(‘15)らのグラフ上のBECについての結果, またWeyl CCR環上の準自由状態についての結果を紹介する. 次に,今回の主題であるグラフ上のBECと準自由状態の非因子性の関係について解説し, その応用について述べる.
会場:工学部(長野キャンパス)図書館2階グループ学習室