セミナー (2013年度の記録)

  • 日時 : 2013年12月19日(木) 16:30 - 18:00, 12月24日(火)16:30 - 18:00 
    題目 : 量子群の標準基底(概説)
    講演者 : 木村 嘉之 氏 (大阪市立大学)
    会場 : 理学部 A 棟 4 階 数理攻究室 (A-427)

    アブストラクト : 量子展開環の標準基底とは、Ringelによる箙の表現の圏を用いた量子展開環の構成(Ringel-Hall代数)を動機付けとして、 Lusztigにより幾何学的に導入された量子展開環およびその可積分最高ウェイト表現の基底である。 また、柏原により代数的に導入された大域結晶基底と一致することがGrojnowski-Lusztigにより、証明されている。 本講演では、Ringelによる構成から、できれば近年の進展まで概説したい。

  • 日時 : 2013年10月25日(金) 16:30 - 18:00 
    題目 : 巡回KLR代数におけるKLR冪等元の挙動
    講演者 : 小西 正秀 氏 (名古屋大学)
    会場 : 理学部 A 棟 4 階 数理攻究室 (A-427)

    アブストラクト : Khovanov-Lauda-Rouquier代数(KLR代数)にはKLR冪等元という冪等元が存在する。 KLR冪等元が全て原始冪等元であるための条件は定義から即座に求められるが、 巡回KLR代数上ではその条件は簡単には求まらない。 本講演ではこの問題への部分的な解決について述べ、 時間が許せばそこから生じる組合せ論的な問題についても触れたい。

  • 日時 : 2013年10月2日(水) 16:30 - 18:00 ※ 信州トポロジーセミナーと共催です
    題目 : Quiver に付随する UD-代数の導入と、その群論への応用
    講演者 : 澤辺 正人 氏(千葉大学)
    会場 : 理学部 A 棟 4 階 数理攻究室 (A-427)

    アブストラクト : 部分群族と包含関係から成るポセットの順序複体を部分群複体と呼ぶ。 部分群複体の情報から元の群がどれだけ分かるか?この研究の一環として Quiver に付随する代数を新たに定義し、 その応用を解説する。

  • 日時 : 2013年7月26日(金) 16:30 - 18:00
    題目 : 量子アフィン展開環上のレベル・ゼロextremalウェイト加群の結晶基底のパス模型
    講演者 : 石井 基裕 氏 (筑波大学)
    会場 : 理学部 A 棟 4 階 数理攻究室 (A-427)

    アブストラクト : 量子展開環の可積分最高ウェイト加群の結晶基底は, Lakshmibai--Seshadri (LS) パ スと呼ばれる組合せ論的対象を用いて, ルート系の型に依らずに, 統一的に実現され ることが知られている. 一方, 可積分最高ウェイト加群の自然な一般化であるextrem alウェイト加群の結晶基底に対する組合せ論的実現は, 現在までのところほとんど知 られていない. 本講演では, 量子アフィン展開環のextremalウェイト加群の結晶基底 に対する, LSパスの類似物を用いた組合せ論的実現を紹介したい. この構成には, se mi-infinite旗多様体から来る, アフィンWeyl群上のsemi-infinite Bruhat順序や, 旗多様体の量子コホモロジーの環構造から来る, 量子Bruhatグラフと言った組合せ論 的構造が利用される. (東京工業大学の内藤聡氏, 筑波大学の佐垣大輔氏との共同研究.)

  • 日時 : 2013年6月14日(金) 16:30 - 18:00
    題目 : 曲面の写像類群に付随するJohnson準同型への表現論的アプローチ
    講演者 : 榎本 直也 氏 (奈良女子大学)
    会場 : 理学部 A 棟 4 階 数理攻究室 (A-427)

    アブストラクト : 種数gで境界成分を1つ持つ向き付けられたコンパクトリーマン面\Sigma_{g,1}の 写像類群は、1次の整数係数ホモロジー群H_1(\Sigma_{g,1},Z)に自明に作用する トレリ部分群を持つ。Johnson準同型とは、この写像類群やトレリ部分群を「次 数付きリー環」によって近似する理論である。本講演では、このJohnson準同型 の理論に、GLやSpの表現論を用いてアプローチすることにより得られるいくつか の結果について紹介したい。

  • 日時 : 2013年5月24日(金) 16:30 - 18:00
    題目 : Derived equivalences and Gorenstein dimension
    講演者 : 古賀 寛尚 氏 (筑波大学)
    会場 : 理学部 A 棟 4 階 数理攻究室 (A-427)

    アブストラクト : For derived equivalent left and right coherent rings, we show that the triangulated categories of complexes of finite Gorenstein dimension are equivalent.

  • 日時 : 2013年4月25日(木) 16:30 - 18:00
    題目 : アソシエーションスキームのクリフォード理論について
    講演者 : 宮崎 泰明 氏 (信州大学)
    会場 : 理学部 A 棟 4 階 数理攻究室 (A-427)

    アブストラクト : アソシエーションスキームの表現論を考える上で,有限群の表現論に対して知られていることが, どのように一般化されるかを考えることは自然なことである. 有限群の表現論には群とその正規部分群の表現の間の関係性について述べたクリフォード理論というものがある. この講演では,そのクリフォード理論のアソシエーションスキームへの拡張について紹介したい.