セミナー (2017年度の記録)

  • 日時 : 2017年11月6日(月) 16:30 - 18:00 
    題目 : アフィン最高ウェイト構造とDynkin箙型量子アフィンSchur-Weyl双対性
    講演者 : 藤田 遼 氏(京都大学)
    会場 : 理学部 A 棟 4 階 数理攻究室 (A-427)

    アブストラクト : ADE型のDynkin図形に向きづけを与えて得られる箙Qに付随して2つの重要なモノイダル加群圏が定義される。1つは箙Hecke環(別名KLR代数)の有限次元加群圏であり、もう1つはDynkin図形に付随する単純Lie代数gの量子ループ代数の適当な有限次元加群たちのなすモノイダル部分圏(Hernandez-LeclercのカテゴリーC_Q)である。両者のGrothendiek環はともにgに付随する極大冪単部分群の座標環と同型になる。Kang-柏原-KimはA型の場合におけるアフィンHecke環とsl_nの量子ループ代数の間の量子アフィンSchur-Weyl双対性の構成を一般化する形で両者を結ぶモノイダル完全関手を構成し、それがGrothendiek環のレベルでは同型写像を導く良い対応であることを示した。本講演ではより強くこの関手が圏のレベルでも同値であることを、圏のホモロジー代数的構造(=アフィン最高ウェイト構造)を比較することによって説明する。